Baby-Project

「Baby-Project」 自作を語る

「明日の燈を」について(2)

レコーディング〈1999年ヴァージョン〉

 1999年に自宅レコーディングされた「明日の燈を」振り返ってみる。
YAMAHA「QY-70」内にシーケンスされた音源はほぼ16トラックで、MTRにおけるトラックのモジュールとは少し異なり、ポリフォニックの音源はステレオ出力であるが1トラックとされる。(※このトラック割りの定義の仕方は現況の「ProTools」などでも採用されており、デジタルシステムにおいては1モノラルソース→1トラックとは限らず、1ステレオソース→1トラックとしても割り振ることができる。)
 従って、シーケンス内の音源は16音源という意味であって、厳密にはトラック数で言えばオケのみで22ないし24トラック程度使用していたことになる。

【「明日の燈を」音源リスト】※トラック順
1.バスドラ
2.スネア
3.リズム系
4.ハイハット
5.パーカッション
6.リード系シンセ1
7.エレキギター(ミュート)
8.アコースティックギター
9.仮メロディ(エレピ)
10.エレキベース
11.エレキピアノ
12.パッド系シンセ
13.リード系シンセ2
14.リード系シンセ3
15.エレキギター
16.ストリングス

 これらの音源をダイレクトにKORG「D8」にレコーディングすることはできない。何故なら、「D8」は8トラック(16ビット/44.1kHz)のハードディスクレコーダーだからで、「QY-70」内部で十分なミキシング処理を施し、2ミックス(2トラックステレオ)でトラックダウンする必要があった。「D8」にトラックダウンする際は、内蔵エフェクトでリミッターに近い程度の強いコンプレッサーをかけ、レベルを調整。当時はマスタリングのための機材がなかったため、録りの段階で“仕上げ”を意識していたのだ。

 「D8」では2トラックをオケに使用、残り4トラックでヴォーカル録りを行った。マイクはRODE「NT1」、マイクプリは真空管タイプのART「TUBE MP」。
 ヴォーカル録りもオケと同様にして強いコンプレッション処理を施すため、きわめて歌唱しにくい中、なんどもテイクを重ねてバックグラウンド・ヴォーカルから録り、そのミキシングを済ませた後に1~2ヴァースのリードヴォーカル、サビをそれぞれのトラックに録る、といった順番で行った。

 全体のミキシングでは、ディレイ系のエフェクトは「D8」の内部エフェクト、リバーブ系は外部エフェクターとしてZOOM「1204」を用いた。

 ただ残念ながら、初期の「D8」はハードディスク駆動のノイズがひどく、ヴォーカル録音の際にそのノイズが多く混入。「D8」がヴァージョンアップして幾分そのノイズは軽減されたが、いずれにしても当時のハードディスクレコーダーはまだまだ問題が多かった。
 サウンド面で言えば、スペック的に16ビット/44.1kHzでは物足りず、低域に影響を及ぼす高域の抜けの悪さが顕著であった。

(2010.07.07)

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